7/22/2007

タスマニアのワイナリー タスマニア旅行記Part2




今回も前回に引き続きタスマニアについてレポートします。
タスマニアは、小さい島とはいっても端から端まで直線で、車で4-5時間はあります。
タスマニアにあるすべてのワイン産地に行ってみたーい!という気持ちはあるものの、
たった数日の滞在では難しいため、今回はホバート(タスマニア州の州都)周辺のワイナリーをいくつか訪れてみました。
朝一番で訪れたのが、Moorilla Estate モーリラエステートです。(写真はモーリラエステートからの風景)
まずこのワイナリーに到着してビックリしたのが、ゴージャスでモダンなインテリアの素敵なワイナリーだったことです。
オーストラリアの一般的なワイナリーのセラドア(ワインテイスティングを提供してくれるところ)は、
お世辞にも立派な建物とは言いがたく、むしろ’小屋’という言葉がピッタリとくるようなところがほとんどです。
まあ、またそれがカントリー気分を満喫出来て、よいのですが…。
しかし、モーリラのセラドアは何とも豪華!
スケルトンのモダンな2階建ての建物内に、レストラン、セラドア等が入っており、
同じ敷地内には、これまたオシャレなインテリアの宿泊施設まで整えていました。
ワインは、タスマニアらしく、リースリング、ソーヴィニオンブラン、シャルドネ等の白ワインと、
お値段の異なるピノノワール(赤ワイン)2種類をテイスティングさせてもらいました。
どのワインもおいしかったのですが、特に感銘を受けたのは、リースリングでした。
通常白ワインを購入することのめったにない私ですが、ここのリースリングにはただ純粋に感動し、
思わず購入してしまいました。
リースリング特有のアロマ(花の香り、トロピカルフルーツ、シトラス)等の香りが実に豊かで、
かといって、いやらしく強すぎることもなく、とても心地のよいワインでした。
モーリラは、残念ながら、日本にはまだ紹介されていないようですね。
しかし、オーストラリアでは有名なタスマニアのワイナリーなので、日本へ紹介されるのも、
そう遠い将来のことではないのでしょう。
次に訪れたのは、Stefano Lubiana ステファノ ルビアーナです。
このワイナリーは、日本へも紹介されており、HP内にも日本語ページを設けるなど、
なかなか大手を感じさせるワイナリーでした。
しかも、ステファノ ルビアーナといえば、オーストラリアでは、高級ワインを生産するタスマニアの有名ワイナリーなので、訪れてみたい憧れのワイナリーの一つでした。
勝手なイメージと、上品でクラシカルなラベルのイメージから、さぞかし立派なシャトー?を構えているワイナリーに違いない!という大きな期待感を持って向かってみました。
道標識をもとに、道なき道を走り、着いたところは、なんとなんとただの民家があるだけじゃないですか。
素敵なシャトーはどこ??あこがれのステファノ ルビアーナの姿ってこれ???
とアタフタしていると、オーナーが自宅の横にある小さな工場の扉が開いて手招きしてくれました。
薄暗くて寒ーい工場内に、小さなテーブルが用意されていて、よく見ると、テイスティンググラスやワインなども置いてあるようです。
そうです、あこがれのステファノのセラドアは、なんと工場内に簡易的に設置された小さなテーブルだったのです!
あれ?ワイナリー間違えたかな??なんて不安にもなりましたが、目の前にあるワインは、
まさにあのステファノ ルビアーナのワインなので、間違いはありません。
初めは、工場ということに、衝撃を受けた私ですが、これもいい機会だとオーナーに話をつけ、
ワイン工場を見学させてもらえることになりました。
ちょうど、2006年度メルローの瓶詰め真っ最中で、空のボトルの消毒、ワイン注入、コルク挿入、そしてラベル張りまでの一連の作業を実際に見ることが出来、
ワインを勉強している私にとって、とても勉強になりました。
セラドア訪問の結果、シャトーを持っている憧れのワイナリーのイメージは崩れ去りましたが、
やはり、質はシャトー級のおいしさだと改めて実感できました。
この日、最後に訪れたワイナリーは、Pooley Wines プーリーワインズです。
このワイナリーは、オーストラリアワイナリーの典型ともいう’小屋’セラドアでした。
セラドアに入ってまずビックリしたのは、おばあちゃんが出迎えてくれたことでした。
いままでいろいろなセラドアを廻ってきましたが、おばあちゃんが一人で切り盛りしているセラドアは
これが初めてでした。
さらにお歳を聞いてさらにビックリ!なんとなんと、91歳ということです。
プーリーワインズは、小さなブティックワイナリーですが、最近数々の賞を受賞しており、
味はピカイチです。
ここでは、ピノノワールを購入しました。
色は驚くほど淡く、ちょっと濃い目のロゼワインかと思うくらいの綺麗なルビー色です。
香りと味は、その色からは想像できないほど、しっかりとした味で、ベリーの香りやスミレや
マッシュルームなどの複雑味があり、余韻も長く、驚きのおいしさでした。
最高においしいピノに出会い、おばあちゃんからは元気をもらい、2度得した気分になったワイナリーでした。

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