10/24/2007

フェアトレードコーヒーって知ってますか?


今日はちょっと話題を変えて、コーヒーのお話です。
ワイン好きのみなさんも、外で食事した(or 飲んだ)後に、ちょっとスタバで、コーヒーとお菓子を楽しむって方は多いと思います。
ちなみに、私は、ワインなどを飲みに出かけた後、タリーズでアイスクリームとコーヒーでゆっくりするというのが好きです。
でも、これは私が東京にいた頃の話…。アデレードにはタリーズはまだ上陸してないので(スタバは去年やっと上陸しました!)、こちらではCIBOでのんびりするのが定番です。イタリアンレストランが始めたカジュアルなカフェなので、エスプレッソとジェラートがおいしいです。
ということで、今日は同じ飲み物つながりで、ワインではなくコーヒーのお話です。
フェアトレードコーヒーって聞いたことありますか?
その名のとおり、公正に貿易されたコーヒーという意味です。
ええ??じゃあ普通のコーヒーはフェア(公正)じゃないのかって?
はい、そうです、残念なことに、かなり不公平な取引をされているのが現状なのです。
コーヒーが多く生産されている国をご存知ですか?
アフリカや南米など、赤道付近の発展途上国が主な生産地です。
コーヒーの実は、手で収穫されるため、大量の労働力が必要となります。
そのため、多くの貧困層が、従事することが多いといわれています。
コーヒーの価格は、国際市場で左右されるため、中間業者が、コーヒー購入価格を安くたたき、その損失を防ごうとします。
そうすると、どんなことが起こるでしょうか。
市場価格の変動にかかわらず、労働賃金は、常に安く置かれます。
さらに、市場の変動により、利益が出た場合も、農園の労働者たちには反映されず、流通段階が持って行ってしまう、という図式が出来上がります。
まともな賃金がもらえない労働者たちは、子供の教育費も払えないため、
多くの子供たちもまた、コーヒー栽培に従事することになってしまいます。
まともな教育が受けられないことにより、貧困から脱出することが出来ない、しかたないので労働する、という悪循環を生み出してしまうのです。
さらに、大量な農薬を使って栽培される場合が多く、知識に乏しい労働者たちは、
その農薬がどのような影響を環境に与えるか、私たちの体に与えるのかは知らずに使っています。
コーヒーの消費は、日本を含めた先進国が主です。
私たちの生活に身近なコーヒが、そんな状況下から私たちの手元に届いているなんて、知ってましたか…?
私は、お恥ずかしながら、今までまったくそんなこと考えたことありませんでした…。
このようなアンフェアの状況を改善しようと始まった動きが、フェアトレードコーヒーなのです。
多くのコーヒー生産者は、中間業者に搾取され1ポンド(450g)につき30-50¢で売らざるを得ないのですが、フェアトレードコーヒーは、1ポンドにつき最低$1.26を支払っていて、
この金額が直接農家の手に渡るため、中間業者に搾取されることもないのです。
適切な労働対価を払える価格で、コーヒーを取引することにより、貧困のない社会を生み出し、
またオーガニック(無農薬)栽培によって、環境にも人にもやさしいコーヒーが出来上がるのです。
労働者にも、消費者にもやさしい商品、それがフェアトレードコーヒーです。
ここまでの話で、「ふーん、だから何?」って思っている人、ここからが必見です!
オーガニック栽培によって生産されたフェアトレードコーヒーは、やはり味が違うのですよー。
先日、クラス(ただいまはアグリビジネスを勉強中です!)で、フェアトレードコーヒーを勉強する機会があり、その際にフェアトレードとそうでないものの飲み比べをしました。
同じ生産地の、同じ豆の、同じ焙煎法、さらに同じ日に挽いた豆なのに、味が違います!
簡単に言うと、フェアトレードでないものは、口当たりが荒く、洗練味にかけます。
それに引き換え、フェアトレードコーヒーは、香り豊かで、リッチなコクがあり、
口当たりもまろやかです。コーヒーに荒々しさがなく、リッチなコクがあるのに、すっきりとした洗練された味です。
ここまで違いがあるとは思わなかったので、正直この結果に驚きました。
日本でも、フェアトレードコーヒーがかなり多く売られるようになってきました。
スタバやタリーズでも、フェアトレードのコーヒー豆を扱っているようです。
(たぶん、フェアトレードのラベルが貼ってあるので、わかると思います!)
以前はかなり割高感が強かったフェアトレードコーヒーですが、現在では、あまり値段の差はなくなってきているようです。
おいしいコーヒーを飲むことによって、環境問題や貧困問題への解決の手助けが出来るのであれば、
それほど難しいことではないですよね。
東京の様な、めまぐるしい世の中にいると、とかく自分のことで精一杯になりがちですが、
国際的な社会貢献も、小さなことだったら、意外と簡単に出来るんだ、ということを忘れないでくださいね。
今日は、Wine Girls史上初、ワイン以外のお話でした!

10/17/2007

これぞ私の好みの味!リーズナブルなシラーズ


今日は、私の大好きなワインのひとつをご紹介します。
昨年のお誕生日に、親友のクラスメイト(すでにスウェーデンに帰ってしまって寂しい…)に貰った1本です。
彼女も、ワインビジネス専攻のワインLoverだったので、私の好みのワインを的確に判断し、選んでくれたものでした。
アデレードで一番有名なステーキ屋’ガウチョ’GAUCHOSに持ち込んで、絶品ヒレステーキと共に楽しみました。
決して高いワインではないのですが、ステーキとの相性は最高です!
ということで、今日の1本は、Johnstonのシラーズです。
先日、母がアデレードを訪問していた際に、やはりステーキを焼いた時にあわせたワインです。
最近、キャスターアイロンのフライパンをバーゲンで激安で手に入れたのと、最高に品質のよい、
おいしいステーキを売っている肉やを見つけたことから、近頃はステーキといえば、
もっぱらおウチご飯となっています。
ということで、今回も、母と500gを越えるオージービーフステーキ(もちろんシェアですよ!)を、シラーズとあわせて楽しみました。
テイスティングノート
Johnston Oakbank, Adelaide Hills, Shiraz, 2003
カラー: クリアー、
若い赤ワインにありがちな、紫色感はあまりなく、綺麗なルビーレッド。
ノーズ: サワーチェリー、プラム、プルーン、ブラックベリー、バニラ、ナツメグ、シナモン、
ちょっとだけミント(スーッとする感じ!)

パラット: ブラックベリーやカシスなど、色の濃いベリーの味。
プルーンのような凝縮感を感じるけど、ミキプルーン?のような超濃厚なまったりしたプルーンの感じ
はなく、あくまでもさらっとしているプルーンの感じです。
シラーだけど、重すぎず、かといって軽すぎず、しっかりとしたシラーズの、果実味が凝縮した
ドッシリ感があります。
タンニン(渋み)はそれほど強くはありませんが、しっかりとあります。
酸味は、りんごを食べた後の、口の中に残る後味のここちよい酸味を感じました。
アルコール度数は14%。さすがオージーワインといった高さです。
後味は、鼻からバニラの香り(樽香)が、心地よく抜け、香りから後味まですべておいしいワインです。

このワインの定価は、AU$20(約¥2,000)ですが、近所のワイン屋で、かなり前に安売りをしていて、なぜだかAU$14ほどで手に入れました。
昨年のバースデープレゼント以来かなりのリピーターなので、安売りをしているとついつい買ってしまいます。
確か、昨年は2002ビンテージを開けたのですが、2003よりも、ボディがしっかりしていた記憶があります。
2002こそ、私の好みの味だったのですが、まあ2003も悪くはなかったです。
Johnstonは、アデレードでもかなりマイナーなワイナリーなので、日本で見かけることは、まずないかと思いますが、もしも見つけた場合は、ぜひぜひお試しください♪