8/27/2007

丘の上まで遊びに行ってきました



ポカポカ陽気に誘われて、先週末にアデレードヒルズへ遊びに行ってきました。
今回訪れたワイナリーは、ハーンドルフヒル Hahndorf Hill Winery, ティルブルック Tilbrook Estate, アシュトンヒルズ Ashuton Hills Vineyardの3軒です。
Hills(=丘)というだけあって、高台に位置するアデレードヒルズは、海からの風を受け、比較的涼しい気候の土地です。
アデレード市内からわずか30分ほどで行ける、お手軽ワイン産地であるにもかかわらず、作られているワインは、どれもすばらしいものばかりです。
クールクライメイト(冷涼気候)のアデレードヒルズは、白ワイン(特にソーヴィニオンブラン)とクールなイメージの赤ワインが得意な土地です。
今回は、ティルブロックで、幸運にも、ワイナリー(ワイン工場)内に入れてもらうことが出来、さらにまだ発酵途中のワインを樽から試飲させてもらいました。
まだ発酵途中=まだ未熟なワインなので、まだまだ酸味とタンニンが多いブドウジュース(?)という感じで、決しておいしいものではありません…。
清澄前のため、見た目は透き通ったものではなく、まだ濁った状態です。
ただ、香りはしっかりとラズベリーのような香りをすでに強くもっていて、出来上がりがとても楽しみなワインでした。
ワイン作りに携わったことのない私(理科の知識ほぼゼロなので…)にとって、とてもよい経験をさせてもらえたと思います。
今日の一本は、今回最後に訪れたワイナリーのアシュトンヒルズにて手に入れた、メルローを開けてみました。
このワイナリーは、ピノノワールが特に有名なワイナリーです。
2004ヴィンテージからは、赤ワインはピノノワール(3種の価格帯)に絞るとのことでした。
ということで、今日のメルローはこのヴィンテージで最後なんです。
ピノ以外も、かなりおいしいので、ちょっと寂しいな…。
Ashton Hills Vineyard, Merlot Reserve, 2003
カラー: クリアできれいなルビーレッド
ノーズ: ラズベリー、リコリス、べジタル(野菜などのグリーンを想像させる香り)、シガーボックス、
初めはそれほど強くはないけど、時間がたつにつれて、心地よい樽の香りなど…。
パラット: ラズベリー(ノーズよりも口に含むと、フルーティー感が強く感じます)、甘酸っぱい(チェリーっぽい)後味、強すぎない樽の香りなど…。
酸味はかなりしっかりしているのですが、まるーい酸味なので、ベリーの香りと合わさって、甘酸っぱさを演出しています。
飲み終わった後に口の中に残る香りは、どこかチェリーコークを思い出させる感じが後からやってきて、後味がここちよいワイン。
余韻は結構長めかな。
円い酸味が、いきいきした果実味をよく表現していて、強すぎない樽の香りとともに、円い口の中の感覚(マウスフィーリング)がとても心地よいです。
アルコールの高さは13.5%。
オーストラリアの赤ワインにしては、かなり低めでちょっとビックリ!
やっぱり13%台のワインは、飲みやすいですね。
タンニンは、しっかりあるけど、決して強くはないです。

タンニンのことで、面白いことを勉強しました。
カベルネソーヴィニオンのタンニンは、ドーナッツ効果と呼ばれていて、舌の真ん中ではタンニンを感じないといわれています。
それにひきかえ、メルローのタンニンは、舌の真ん中で感じます。
味のバランスをとるだけでなく、タンニンの口中感覚のバランスを整えるためにも、
だからボルドー(フランス)ワインは、カベルネとメルローのブレンドなんだー!と新発見でした。

メルローは多くの女性が好む品種です。
やはり、この甘酸っぱい感じにひかれるのかなー?
かといって、グルナッシュのような甘いお菓子のような香りではないため、比較的どの食事にあわせやすいワインです。
カジュアルダイニングからエレガントなディナーまで幅広くどうぞ!


8/19/2007

アデレードは春です!


今月に入り、徐々に春めいた気温の日が増えてきました。
朝晩は冷え込みますが、日中は20度ちょっとまで上がります。
桜のようなアーモンドの花もあちこちで咲きはじめ、視覚的にも春一色になってきました。
さて、春といえば、飲みたくなるのがロゼですよね!
桜の色(こちらではアーモンドですが)に誘われて、ピンクのワインが飲みたくなります。
最近のマイブームは、このロゼを持ってチャイニーズを食べに行くことです。
オーストラリアのレストランには、BYO(Bring Your Own)というシステムがあります。
つまり、自分のワイン持ち込みOK!ということです。
当然のことながら、持ち込み料(1本$5-6くらい)はとられますが、
それでも店のワインリストからチョイスするよりは安上がりでしょう。
しかも、自分好みのワインがレストランにあるとは限らないし。
自分の好きなワインをお気に入りのレストランで楽しめるというのは、なかなかうれしいものです。
ということで、今日の一本はロゼです。
PLANTAGENET EROS 2006
カラー: クリアな綺麗な桜色。
ノーズ: ストロベリー、チェリーなど、赤いベリーの香り。
ロゼの特徴として、赤ワインのような複雑な香りはありません。
でも、このシンプルさ、軽さが料理を邪魔しないのです。
パラット: 中華料理とロゼを合わせていつも思うのは、ロゼはまさに梅酒です!
決して梅酒そのものの味がするわけではないのですが、中華とあわせると、
チェリーなどの軽いキャラクターの味が、なんとなく梅のさわやかさを想像させてくれます。
ちなみに今日のワインは、西オーストラリア州産です。
ブドウ品種は、オーストラリアにはめずらしくメルローを使用。
食事とのバランスのとりやすい、辛口のすっきりしたロゼでした。
やや甘口ロゼと中華をあわせるのも悪くはありませんよ。
でも、やはり食事には辛口のがすっきりとあわせることができます。
この日は、このロゼに合わせて、クリスピーローストチキン(しょうゆ味)、車えびの鉄板焼き(塩味)、季節の野菜のオイスターソース炒め、ワンタンスープを楽しみ見ました。
本格的でなくても、中華風のおかずはかなりの確立で食卓にのぼると思います。
中華風のお惣菜を作った日には、ぜひロゼを合わせてみてください。

8/17/2007

ジェイコブス・クリーク リザーブ

今日は、お手ごろワインのご紹介です。
日本でもおなじみのジェイコブスクリーク、試したことはありますか?
たぶん、オーストラリアワインといえばジェイコブスクリークというくらい、オージーワインのイメージが強いと思います。
ジェイコブスクリークの立派なワイナリーは、アデレードから1時間ほどのバロッサバレーにあります。
広大な敷地内に、広々としたテイスティングコーナーやカフェ・レストランがあるなど、世界中からの観光客が常に絶えない、オーストラリアのワイナリーらしからぬ(?)、バロッサの一大観光地となっています。
大手ワイナリー=マスプロダクションワイン=おもしろみにかけるワイン、という固定概念が、
私の中にはいつもあり、「ジェイコブスクリークは大手だから…」ということを理由に、いつも避けて通ってきていました。
しかし、友人からの強い勧めに負け、このたびマスプロダクションワインを試すことになりました。
テイスティングの結果、私の予想と違い、なんとなんとバランスよいお手ごろワインだったのです。
今回は、ジェイコブスクリークのリザーブ(高級という意味)ラインを試したのですが、
リザーブとは言っても、わずかAU$13(¥1、300)ほどなので、本当にお手軽ワインです。
しかも、このワインのスゴイことは、この安さにして、本物のコルクを使っていることです。
大手ワイナリーならではの規模の経済(エコノミー・オブ・スケール)を利用し、大量に仕入れることにより、安く仕上げることが可能なのでしょう。
さらに、テイスティングによって、「おもしろみにかけるワイン」という私の予想は、「万人受けするバランスのとれたワイン」という言葉に代わりました。
きちんとマーケティングをされているな~(=消費者の好みをきちんと把握している)というのが感想です。
コルク仕様のリザーブワインで、しかもお手ごろ価格、とくれば、友人宅でのカジュアルパーティーへのお呼ばれの際に持っていくワインはこれで決まりでしょー!
Jacob's Creek Reserve Shiraz 2004
カラー: 若いワインらしく、きれいな濃い紫色
ノーズ: フレッシュで色の濃いベリー(ブルーベリー、カシスなど)、ハーブ、樽など。
典型的な、オーストラリアのシラーズをうまく表現していると思います。
パラット: 複雑味にはかけるものの、バランスのとれていてとても飲みやすいです。
お値段から考えても、余韻はさほど長いものではありませんが、
心地よい香りが口いっぱいに広がります。
写真の通り、2つのワインコンテストでシルバーメダルを受賞しています。
同じリザーブラインの、カベルネソーヴィニオンも、ワイン屋で試飲したのですが、
こちらもなかなかよいですよ。
ちなみに、こちらは、ゴールドメダルを受賞しています。