12/06/2008

オーストラリアのカフェ文化


みなさまこんにちは。
久々にワイン以外の話題です。
実は、10月末からワインエージェントの仕事以外に、アデレード空港内のワイン屋でも働き始めました。
この店は、南オーストラリア州のワインを専門に扱う専門店で、ワイン以外にも、チーズやディップ、オリーブ、ナッツ類などのワインとよく合う南オーストラリアのグルメやチョコレート、コーヒーなどを扱っています。
ということで、これからはワイン以外にも、グルメの話題もちょくちょく取り上げていきたいと思います。
みなさんは、コーヒーはお好きですか?
ディナーとワインの後のコーヒーはまた格別においしいものですよね。
実は、オーストラリアはコーヒー文化がものすごく浸透している国なのです。
米国のコーヒーチェーン、スターバックスがオーストラリアから撤退を余儀なくされた背景には、到底太刀打ちできない発展したコーヒー文化があったのです。
英国の文化を引き継ぐため、「モーニングティー」や「アフタヌーンティー」、「ティーブレイク」などという言葉をよく使うのですが、実際にはコーヒーのほうがよく飲まれています。
比較的何でも物価の高いこの国ですが、コーヒーは手頃な値段でかなり本格的なおいしいコーヒーがどのカフェでも楽しめます。
ものすごいド田舎のベーカリーカフェでさえも、かならず本格的なエスプレッソマシーンは用意されています。
そうそう、最近ではマクドナルドでも、本格的エスプレッソマシーンを導入したMc Cafeを併設するところが増えていて、オーストラリアでは、マクドナルドでさえも本格的エスプレッソが楽しめます。
当然、私の働いている空港のワイン屋にもエスプレッソマシーンはちゃんとあります。
そうです、バリスタ未経験のワインスペシャリストが、ただいまバリスタ業に片足を突っ込んでがんばっています。
オーストラリアでは、バリスタは専門学校で勉強するほど専門的な職業です。
カフェのバイトでも、専門学校の資格があるとかバリスタ経験がない限り、採用してもらえないのが普通で、OJT(採用後の実践訓練)などというシステムはない世界なのです。
しかししかし、私の店はOJTシステムを取り入れていて、バリスタ経験ゼロの私を雇ってくれました。
私以外のスタッフも、それぞれワインやグルメに秀でたものを持っている人ばかりで、採用時はみんなバリスタ未経験だったそうです。
ということで、今回は、にわかバリスタから見たオーストラリアのカフェ文化をご紹介します。
ここオーストラリアのカフェ文化の特徴は、コーヒーの名前ではないでしょうか。
まず、普通のブラックコーヒーは、こちらでは「ロングブラック」と呼びます。
熱湯に、ダブルショットのエスプレッソを注いだものです。
ちなみに、エスプレッソのことは、「ショートブラック」と呼びます。
もちろんエスプレッソでも通じますけどね。
「ラテ」はガラスの器でサーブされるカフェラテのこと。
シングルショットのエスプレッソに、きめ細かいシルキーでクリーミーな泡のホットミルクが注がれます。
ラテよりも泡がやや多めで、シルキーな泡の上にココアパウダーがかかっているのが、「カプチーノ」。
そうなんです、オーストラリアのカプチーノは、シナモンパウダーではなく、ココアパウダーがかかっているというのが鉄則です。
きめ細かなシルキーな泡とチョコレート(ココアパウダー)を、スプーンですくって食べてからコーヒーを飲む人、一気にかき混ぜてしまう人、チョコレートを残しつつコーヒーを飲む人、その人なりのスタイルが必ずあって、カプチーノを飲む際の作法は特にありません。
それから、ラテよりも泡が少ないのが、「フラットホワイト」と呼ばれています。
これは結構便利な呼び名ですよね。
スタバなどのカフェで、ラテの泡がないほうがよいなーと思ったとき、私はよく、「ミスト(泡)減らして作ってください。」などといちいち注文していました。
しかし、オーストラリアでは、きちんとした名称があるんです。
エスプレッソにちょっぴりのミルクとシルキーな泡を乗せたものは、「マッキアート」と呼びます。
小さなショットグラスのようなグラスでサーブされます。
エスプレッソにシルキーな泡のホットチョコレートを注いで、ココアパウダーをかけたものは「モカ」と呼びます。
確か、これは日本のスタバのメニューにもあったかな?
そのほかには、「ホットチョコレート」、スパイシーで甘い紅茶とシルキーな泡のミルクのコンビネーションがおいしい「チャイラテ」などがあります。
このあたりが、オーストラリアのカフェの定番メニューです。
さてさて、このように様々な名称がきちんと確立されたカフェ文化のなかで、最近の流行は、自分スタイルのオートクチュールコーヒーを作ってもらうことです。
たとえば、エスプレッソをシングルショットからダブルに変えてstrongストロング(濃いめ)にするというのは定番中の定番ですね。
逆にweakウィーク(薄め)の注文も出来ます。
さらに、トリプルショットを注文する人までいます。
空港関係者は、朝4時から働いている人も少なくなく、strongストロングの注文は、やはり朝が多いです。
また、短い休み時間にささっと飲みほしたい人は、ミルクの温度をぬるめにしてくれという注文や、長時間ゆっくりとコーヒーを楽しみたい人は超熱くしてくれという注文など、バリスタはそれぞれのお好みに応えていきます。
今年、アメリカを差し置いて「肥満大国No.1」に輝いたオーストラリアでは、「ファット(脂肪)」という言葉に敏感です。
アメリカもそうですが、「ローファット」、「ノンファット」、「ファットフリー」という文字が、数多くの商品の広告やパッケージに使われています。
ということで、コーヒーも、「ローファット」という意識が高いのか?、かなり多くの人がスキニーミルク(ローファットミルク)を注文します。
巷では、いまだにスキニージーンズがかなり主流ですし、スキニーラテやスキニーカプチーノなど、肥満大国の名とは反比例して、オーストラリアは、ただいまスキニーブームです!!
特にメニューに明記されているわけではないのですが、ホールミルク(普通のミルク)、スキニーミルク(ローファット)、ソイミルク(豆乳)のいずれかを選び、自分スタイルのコーヒーを注文していきます。
たまに、「スキニーホットチョコレート」を注文している人を見かけますが、ミルクをローファットに変えたところで、太る要因はチョコレート自体にあるってことを知っていますか?!とつっこみたくなります(笑)。
ちょうど、コーラにダイエットコーラがあるように、ホットチョコレートにも「スキニー」ホットチョコレートがあるんですよね。
確実に気休めだとは思いますが…。
その他には、ロングブラックに冷たいミルクを注いでくださいという注文の仕方もあります。
ちょうどブラックコーヒーにミルクを入れて飲む感覚ですね。
あ、ちなみに日本にある小さなカップのコーヒーミルクなるものは存在しません。
あれは、日本独特のコーヒー文化なのでしょうね。
ロングブラック、ショートブラック以外のコーヒーは、エスプレッソにミルクを注ぐため、カップの大半は、ミルクの割合がしめます。
まあ、カルシウム補給にはとてもよいですが、かなりミルキーな味で、私もたまにロングブラックwith コールドミルクの注文をします。
そうそう、基本中の基本ですが、コーヒー豆は注文が入ってから一回一回豆を挽きます。
引き立て豆のコーヒーは、格別のおいしさです。
円高を利用してオーストラリアに遊びに来ようと思っているみなさん、オーストラリアに来る前に、ぜひコーヒーの注文をマスターしてきてくださいね。
ちょっとカフェ通ぶれますよ(笑)?!

11/08/2008

風変わりなラベルたち。。。


こんにちは。
今日は、アデレードに一足お先にクリスマスがやってきました。
今日は、毎年恒例のクリスマスページェント(パレード)の日だったのです。
ちょうどディズニーランドのパレードのクリスマス版という感じの山車が、Cityを練り歩きます。
まあ、ディズニーランドと比較したら、全然シャビーですけど、子供たちは大喜びで一足早いサンタの到来を喜んでいます。
今日からアデレードは、一気にクリスマスムードになります。
さてさて、クリスマスムードの中、私は土曜日だというのに、せっせと働いておりました。
ボトルショップ(酒屋!)にて、ワインテイスティング会を主催していたんですよ。
弊社で取り扱いのOlssenというクレアバレーの5つ星ワイナリーのワインのテイスティングでした。
クレアバレーは、アデレードから車で2-2.5時間ほど北上した冷涼な地区で、特にリースリングに定評があります。
今日は、リースリング、デザートワインのレイトハーベスト リースリング、カベルネ・ソービニオンを用意しました。
当然のことながら、客足はCityのパレードに流れているため、あまり忙しいテイスティングではありませんでしたが、まあまあだったかなー。
今日のボトルショップは、マネージャーが小さなワイナリー好きということもあり、Olssenをひいきにしてもらっている関係で、このようなワインテイスティングを年に数回開かせてもらっています。
この店のワインの品揃えは、なかなかおもしろいものがありました。
何がおもしろいかって、ヘンテコなラベルのワインをたくさん扱っているんですよ。
「こ、こんなワイン見たことない!!!」というのが、続出でした。
例えば、
ヘンテコラベル1: 南京錠の絵が描いてある「Houdini」というワイン。
フーディーニって何のことだかご存知ですか?
むかーしむかし、アメリカで流行った縄抜け脱出術の名人/魔術師の名前です。
なんでワインに脱出術が必要なんだー?!と謎の一本。
ヘンテコラベル2: 走っている裸の女性の後姿の絵の「Naked Run」というワイン。
Nakedの意味はおわかりですか?
はい、絵の通り、ズバリ「裸」です。これは、裸の走者とでも訳すべきでしょうか?
意味不明です…。
ヘンテコラベル3: タキシード姿の牙の生えた太ったおじさんが笑っている「The Devil You Know」。
直訳すると、「あなたの知っている悪魔」となります。
絵の感じから行くと、この太ったおじさんは、たぶんワイナリーのオーナーなのでしょう。
これらは、まったく購買意欲がわいてこないワインたちです。。。
他にも、安っぽい小型ナイフの絵がついた「Knife's Edge」やデブい雌鳥の絵の「Fat Hen」などなど…。
最近の流行というか、勘違いのマーケティング戦略なのか、このようなラベルのワインは、理解に苦しみますね。。。
確かに、ごまんとあるワインが陳列棚に並べられ、その中からお客さんに選んでもらうために、マーケティングする側は、必死なのです。
少しでもお客さんの目を惹こうという「目立たせよう精神」が、このようなラベルを生み出したのだということは、明らかです。
でも、これらの風変わりなラベルのワインは、市場からすぐに姿を消すのが一般的です。
うーん、そんなことわかっているはずなのに、勘違いラベルを生み出すワイナリーは、一体何のためにこのようなワインを生産しているのか私には謎です。
今日は風変わりなワインたちを紹介しましたが、オーストラリアのワインの多くは、モダンなラベル、アーティスティックなラベル、クラシックなラベルですのでご安心を!

11/07/2008

円高!いまがチャンスです!

みなさまこんにちは。
世界経済が破綻し、株安が続き、オーストラリア経済の雲行きも怪しくなってきました。
でもでも、日本のみなさまには朗報です!
円高で海外旅行のチャンスですねー。
昨年は一時、1豪ドル=120円まで上がったのですが、今は60円前後まで落ちました。
今、日本のみなさんがオーストラリアに来たら、何もかもが安く感じることでしょう。
つまり、ワイン好きのみなさーん、アデレードに飛んで、本場のワインを堪能するチャンス到来というわけですよー。
オーストラリアのワイナリーの70%が、セラドアーというテイスティングルームを備えています。
しかも、このセラドアでのテイスティングは無料です。
中には$200もするワインまでテイスティングさせてくれるワイナリーもあり、ワイナリーめぐりをする者にとって、とてもうれしいシステムです。
ワイナリー観光をし、ワイナリーでお気に入りのワインを直接購入するのもよいですし、もしくはアデレード市内のワインボトルショップでワインを購入するのも面白いと思います。
アデレードのワインショップは、個人経営の店から大型のディスカウント店まで様々ですが、ワインの種類の豊富さに、日本から訪れた人は大抵驚きます。
その瞬間、オーストラリアがワイン国だということに、初めて実感する人もいました。
なんといったって、すべてが1年前の半額なのですから、アデレードのワインショップで、ちょっと冒険して普段だったら手を出さないような値段のワインも購入してみましょー。
そして、極めつけは、自分の気に入ったワインを持ってレストランへ行きましょう。
以前ブログで書いたと思いますが、オーストラリアにはBYO(Bring Your Own)システムがあるので、ほとんどのレストランに自分のワインの持ち込みが可能です。
持ち込み料($5-$15前後)はチャージされますが、レストランのワインメニューからワインを選ぶよりははるかに安い金額ですのでご安心を。
レストラン以外にも、ほとんどのカフェでもワインは置いてありますし、美術館のカフェや大学のカフェにもワインは絶対に置いてありますので、本当に気軽にワインと接してもらえると思います。
オーストラリアの大学では、大学内にパブがあったり、カフェでアルコールを扱ってたり、なぜか気軽にお酒が飲めるんです。
どの国から来た学生も、これには驚いています。校内は禁酒が普通だと思っていた…って。
一度アデレードで、本場のワインの気軽さ、楽しさを知ったら、もっともっとワインが好きになること間違いありません。
本当にアデレードワインツアーを検討される方、ご連絡いただければワインツアーガイドを日本語にてさせていただきますよー。

11/04/2008

スパークリングワインあれこれ






みなさまこんにちは。

本当に長いことご無沙汰していました。
日本はだいぶ秋が深まって赤ワインのおいしい季節になったのではないでしょうか?
アデレードは30度を越える夏日もちょこちょことありますが、毎日20-25度前後のここちよい気温の毎日です。
さて、今日はメルボルンカップデーで、オーストラリア中が興奮に包まれています。
メルボルンカップになじみのない方に少し説明です。今日はズバリ「競馬の日」です!
でも、オーストラリアの競馬は、日本の競馬とはちょっと違います。
男性も女性もドレスアップして、出かけます。
特にものすごい競馬好きの女性でない限り、女性にとってはファッションの祭典ですね。
みんな綺麗なドレスに身を包み、頭には大きな帽子をかぶります。
映画では見たことあっても、「こんな帽子実際にはいったいどんな人がかぶるんだー?」と、デパートの帽子売り場で思ったことありませんか?
私はデパート1Fの帽子売り場を通過しながらいつも思っていました。
でも、オーストラリアには、ちゃんとこんな帽子が活躍できる場があるんですよー。
そんなドレスアップした人たちは、レースを観戦しながらスペシャルランチを取るのが一般的です。
そのランチに欠かせないワインといえば、やはりスパークリングワインでしょう。
スパークリングワインは華やかな場には欠かせないワインですよね。
そこでスパークリングワイン(=シャンペン)についてちょっとお話しましょう。
ちなみに、生産地名を守る法律があるため、現在ではシャンペンと呼べるものは、フランスのシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのみを指します。
ということで、他の国、フランスでも他の地方で作られたものは、すぺてスパークリングワインを呼ぶことになっています。
シャンペンゴールド(淡い黄金色)、ロゼ(淡いピンク色)のスパークリングは、みなさまもなじみが深いと思います。
今は、ジェイコブスクリークなどの大手メーカーからかなり安価なものも作られていて、比較的簡単にスパークリングワインを楽しむ機会が増えてきたかと思います。
これらのスパークリングワインは実は黒葡萄(赤ワイン用葡萄)を使って作られているのはご存知ですか?
伝統的なシャンパンスタイルは、日本でも最近ブームになりつつある、ピノノワール(赤ワイン用黒葡萄)、ピノムーニエ(黒葡萄)とシャルドネ(白ワインの王様ですね!)をブレンドして作られます。
でもなんで黒葡萄を使ってシャンペンカラーを作れるのー?って疑問が生まれてきます。
赤ワインは、葡萄果汁と黒葡萄の皮を接触(スキンコンタクトといいます)させ、皮に含まれる成分を果汁につけることで、あの色と渋みを生み出します。
皮に含まれる成分で有名なのは、ポリフェノールですよね。
赤ワインは健康によいと騒がれた発祥元です。
実は、葡萄果汁は、元々やや黄色味がかった無色なわけです。
ということは、葡萄果汁と葡萄の皮の接触を最小限にしたばあい、ワインの色はどうなるでしょう?
そうです、淡い赤=ピンクになるわけです。
多くのロゼワインやピンクスパークリング(シャンペン)もこのように作られます。
ということは、シャンペンカラーは?
そうです、葡萄果汁と葡萄の皮の接触をさせなければ、淡い黄金色のワインが出来上がるわけです。
シャンペンゴールド、ロゼの他に、オーストラリアには、レッドスパークリングなるものが存在します。
単純に、バブル入り赤ワインと考えていただいて結構です。
使われる品種は、オーストラリアならではのシラーズを使われることが多く、「スパークリングシラーズ」などと呼ばれています。
スパークリングなので、赤ワインとはいってもキリリと冷やしていただきます。
例えば、夏の暑い日のディナーで、ステーキレストランに出かけたとしましょう。
「ちょっと今日の気候には赤ワイン重いし、ぬるい赤ワインは飲みたくないなー。でもせっかくステーキ食べるから赤ワイン飲みたいなー。」などという経験はありませんか?
こんなときには、このスパークリングシラーズがピッタリです。
キリリと冷えてスパークリングがはじける赤ワインのおいしさは、今までに経験したことのない、なんとも言えないおいしさです。
シラーズを使用しているため、果実味のギュギュっと凝縮されたコクがあり、またタンニンも比較的しっかりあるのが特徴です。
だから、ステーキにあうんですよ!
その日の気分、用途に合わせて、スパークリングをいろいろと楽しんでみてください。
比較的お値段の手ごろなものが手に入れば、友達を囲んでパーティーなどで、3種類用意して振舞うのも面白いと思いますよ。



6/14/2008

SEX AND THE CITYとオーストラリアワイン

みなさーん、たいへんおひさしぶりです。
やっと仕事が決まりましたー!というブログを最後に、長らくお休みしておりましたが、大学院での授業も終わり、最後のテストとプロジェクトを残すのみとなりました。
まもなく二足のわらじ生活ともおさらばして、本格的にワイン業界への道を進み始めます。
さてさて、みなさまもご存知だと思いますが、先日アメリカでSEX AND THE CITYが封切りされました。アメリカ公開から1週間遅れて、オーストラリアでもついに公開になりましたー!
待ちに待っていたSEX AND THE CITY!!!公開初日に行きたーい!と思っていたものの、
課題とテストに追われ、結局封切りから1週間後にようやく見に行くことが出来ました。
テレビシリーズ終了から4年が経過し、30代のころとは違う40代(サマンサは50代だけど…)になったあの4人 が戻ってきました。
ストーリー展開的には、「うーん、ちょっと納得いかない…。」っていう部分も残りましたが、やはりあの4人の軽快なトークとファッションが女性にとって一番の楽しみですよね。
その観点からすると、ストーリー展開を除き、私はすごーく楽しんできました。
しかし、あのブラックジョーク満載のトークを日本語字幕にしたら、どのようになるのか興味あるなー。
さてさて、SEX AND THE CITYといえば、そう、コスモポリタンですよね!
ルビー色が綺麗なウォッカベースのカクテルです。
4人が集まれば決まって頼むものは「コスモポリタン」。このカクテルが世界中でヒットしたのを、覚えていますか?
そういえば、カクテル名などあまり詳しくない私は、SEX AND THE CITYに憧れて、ちょっと気取ってバーで注文しようとしたところ、間違って「メトロポリタンください。」って言って恥ずかしい思いをしたことを思い出しました(笑)。キャー、恥ずかしかった!
しかし、主人公キャリーのお付き合いしていた男性陣の中には、赤ワイン派の人もいました。
Mrビッグもその一人ですね。彼はバーボンのストレートか赤ワインをよく飲んでいました。
何の赤ワインを飲んでいたのかまでは話に出てきませんでしたが、Mrビッグのイメージだと、イタリア輸入ワインあたりを飲んでいたのではないかなー?などと思います。
あくまでも、これは私の推測に過ぎませんが…。
第6シーズンでキャリーがお付き合いしていたロシア人アーティスト、アレクサンドル・ペトロフスキー は、 フランスワイン専門でしたっけね。
まあ、パリに行っちゃったくらいですから、フランスワイン好きも納得ですが。
ああ、そういえば、仲良し4人で集まって、スパークリングワイン(シャンパン)を開けているシーンは、結構ありましたね。
でも、キャリーが赤ワインを注文するシーンって、ドラマの中で思い出せないんですよねー。
彼氏といっしょに飲んでいる姿は思い出せるけど、自分で頼んでいるシーンは思い出せない。。。
しかーし、今回の映画では、キャリーがレストランで赤ワインを注文しているシーンが出てくるんです。
あまり詳しくいうと、ストーリーがバレてしまうので、詳しくは書きませんが、
キャリーとミランダが食事をするシーンで、二人が注文するのはなんと「シラーズ」!
そうです、オーストラリアを代表する赤ワインシラーズです!!!
しかも、映画の中で使われていたのは、アデレード近郊の超有名なワイン産地、バロッサのワイナリーのものなんですよー。
キャー、オーストラリアワインが映画に出ていてる、しかも、SEX AND THE CITYに!
このシーンで、私は大興奮でしたが、このワインがオーストラリアの、しかもバロッサのワインだと分かった人が何人いたんだろう…。
まあ、相当のマニアでない限り、ワイナリー名まで把握できる人はいないのかもしれませんねー。
テーブルに置かれたワインは後ろ向きだったため、バックラベルについていたワイナリーのロゴから、
瞬時に「あ、Two Handsのワインだ!」と分かったのです。
さらに、ウェイトレスがワインボトルを持ってくるシーンで、フロントラベルが見えて、「あ、ガーデンシリーズだ!」とワインまで特定できたわけです。
Two Handsワイナリーの手がけるワインの中でも、「Garden(ガーデン)シリーズ」と呼ばれるちょっとお高いワインであることまで瞬時に分かってしまった私って、やっぱり…マニアですかね?!
先日、Two Handsのウェブサイトを確認したところ、やはりあの映画に使われていたのは、間違いなくTwo Handsのワインであることを確認しました。
このウェブサイトで確認したところによると、ガーデンシリーズの中のHarry and Edward's Garden Langhorne Creek(ラングホンクリーク) シラーズ であることが分かりました。
ラングホンクリークは、最近私が注目するやはりアデレード近郊のワイン産地です。
ワイナリー自体はバロッサにあるのですが、畑(もしくは仕入れる葡萄)がラングホンクリーク産っていうことです。
みなさん日本での公開を心待ちにしていると思いますが、映画を見に行った際には、ぜひぜひ二人のディナーシーンに注目してくださいね。
これは、オーストラリアワインが、NYCでトレンドの兆しを見せているという象徴なのでしょうか。
いやー、ニューヨーク&オーストラリアワイン大好きっ子の私としては、非常にうれしいことです。
PS: 映画の中で出てくるCarrie Bradshaw.comは実在していました。

3/18/2008

祝就職!高級ワインテイスティング


みなさーん、本当に本当にお久しぶりです。
長かった夏休みも終わり、気がつけば、大学も新学期が始まってしまいました。
この3ヶ月、日本にも帰らずにアデレードの地でしていたことは、ただひたすら就職活動でした。
とはいうものの、まだ半年は学生の身なので、契約社員もしくはバイトのポジションの、ワインに関連した仕事をただただひたすら探し続けました。
レストラン、カフェ、バー等のウェイトレス、ボトルショップ(ワイン屋)の販売員、ワイナリースタッフから始まって、葡萄収穫スタッフまで様々な職種に応募しました。
オーストラリアでの職務経験がないこと(バイトは1度大学のお手伝いをしたくらいです…。)、永住権がない(もしくはオーストラリア人でない)ことなどの条件が、就職活動を長引かせる要因になり、たかがバイトなのに3ヶ月も決まりませんでした。
いやー、この3ヶ月は正直精神的にきつかったです。。。
アデレードはとても保守的な都市なので、アジア人だから雇ってもらえないのかも…って人種問題的なことまで考えてみたりして、余計なことにストレスを使いました。
でも、これってまんざらでもなくて、本当なんですよー。
アデレードの人口の1/5は中国人留学生じゃないかという思うくらい、街にはアジア系の人がたくさんいるのに、そういえばオーストラリア人経営の店で働いているアジア人って見たことないかも…ってことに最近気がついたのです。
たかがカフェでも、接客は決まって白人の子…、アジア人はアジア料理店(ほとんどが法外低賃金労働)で接客…ってな感じです。
移民国家とは言いつつも、アデレードは非常に保守的な街なんです。。。
でも、やーっとパートタイムのワイン営業職をGETしましたー!
私にチャンスを与えてくれた社長(超おじいちゃんです!)に、本当に感謝感謝です。
何はともあれ、ようやくワイン業界への第一歩を踏み出しました。
ということで、今日は弊社で取り扱いのワインを紹介です。
今日のワインは、先日The Edinburgh Cellarsにて開催したワインテイスティング/販売で取り扱ったワインです。
今日のワインは、Yarra Yering ヤラ・イエリングです。
’Yarra’と聞いて、ピンと来た人は、なかなかのオージーワイン通でしょう。
そう、このワインは、ビクトリア州ヤラバレーのワインです。
ここは、知る人ぞ知るハイクラスワインを生産するワイナリーです。
冷涼気候のヤラバレーの土地柄、エレガントで洗練されたスタイルのワインに定評があるんですよ。
それにしても、オーストラリアワインの首都サウスオーストラリア州にいながら、まさかビクトリア州のワインを販売するとは夢にも思いませんでしたよ。
ヤラ・イエリングのワインは、ほとんどがAU$100以上、ものによってはAU$120もするんですよー。
ひぇ~、た、た、高い!
でも、こんなアデレードのような地方都市でも、買う人は結構いるもんなんですねー。
今回ワインテイスティングを開催したエジンバラセラーは、玄人に定評のある店だけあり、来店する人もは、みなさんなかなかのワイン知識の高い方ばかりでした。
1本AU$100もするワインを一人で4本も買っていく人もいて、結局3時間のテイスティングで、計9本を販売しました。
でも、日本のみなさまに朗報ですよー!
なんと、酒税の高いオーストラリアよりも、日本での販売価格ははるかに安いようです。
ネット販売で、¥8,000-9,000前後で見つけましたよ。(それでもまだ高いけど…)
高級ワイン好きの方、オーストラリアのハイクラスワインに興味のある方、ぜひぜひお試しください。
自社で取り扱いの商品なので、ちょっと手前味噌ですが、本当に素晴らしいワインです。
しかも、こんなに値段がさがって売られているとは、正直驚きです。
ちょっと高いですが、お買い得商品ってところでしょうかね。
これを飲めば、絶対にオーストラリアワインの概念が変わるくらい、これは本当にいいですよ。
ちょっと長くなってきたので、今日はこの辺までにして、次回は、このヤラ・イエリングのテイスティングノートをご紹介します。

1/16/2008

今年のクリスマス



みなさん、今年のクリスマス(ってもう去年じゃん!)はどのように過ごしましたか?
オーストラリアのクリスマスといえば、真夏のビーチにサーフィンでやってくるサンタクロースのイメージが強いと思いますが、今年のクリスマスは肌寒かったです。
私は、クリスマスイブの夜中に教会へ行きました。
プロテスタントに慣れ親しんできた私は、プロテスタント教会が見つからなかったので、アデレードに来てから教会へ足を運ぶことを躊躇していたのですが、今回初めて近所のユナイティングチャーチのクリスマス礼拝に参加してみました。
ユナイティングチャーチとは、カソリック/プロテスタントの隔てがないオーストラリアが起源の宗派です。
毎週日曜日の朝、教会の鐘と賛美歌を(ベッドの中から!)聞いていて、「久々に賛美歌歌いたいな~♪」といつも思っていたので、今回の礼拝参加の目的は、ズバリ、「クリスマスキャロル(賛美歌)を歌う!」でした。
しかーし、どれ一つとっても知っている賛美歌がないんです…。
あれれ?なんで??この賛美歌はオーストラリア独自のものなの???って感じで初めから終わりまで口パクで終わってしまいました…。
でも毎週日曜日に聞こえてきた賛美歌の中には、確か知っている曲もあった気がしたんだけど、気のせいなのかなー?という感じです。
ということで、肝心の目的は果たせないまま、初めての教会訪問は終わりました。
イブは、夜ということもあるからか、冬物のコートを羽織って(ただいまオーストラリアは夏ですよ!)、教会へ行きました。
チャペル内も、ストーブがついていて、なんだか冬のクリスマスを迎えているような気分になりました。
賛美歌はわからない仕舞いでしたが、久々に牧師さんの話に耳を傾ける機会に恵まれ、なんとなく心がすーっとしている感じがしました。
ということで、今年のクリスマス(25日)は、スッキリとした目覚めを迎えることが出来ました。
なーんてゆったりとしたクリスマスを迎えたかったのですが、そんな暇はあるわけなく、クリスマスの日は朝からバタバタとディナーの支度に取り掛かりました。
クリスマスディナーの献立は、海老のカクテルソース、チキンの丸焼き、付け合せの温野菜やポテトサラダ、食後のアーモンドアプリコットタルトetcです。
チキンの丸焼きのおなかには、こちらではパン粉、炒めた野菜やハーブなどでつくった詰め物をするのが一般的ですが、私はピラフを詰めて焼きました。
結果は、大成功!
ピラフに肉汁がしみこんで、最高においしいローストチキンになりました。
初めてチキンの丸焼きに挑戦した2年前は、グロテスクな見た目にかなり恐れおののいたのですが、慣れるとなんてことないですね。
見た目は豪華なのに、超簡単なのでおすすめです!
ということで、今回のクリスマスディナーにあわせた1本は、Westend Estate WIneのカベルネソーヴィニオンです。
このワインは人からの頂き物だったのですが、なかなかおいしいワインでした。
今回のワインは、ニューサウスウェールズ(シドニーのある州)のものです。
Westend Estate
3 Bridges Cabernet Sauvignon 2000

カラー: すこしレンガ色に近い、かぎりなくオレンジに近い赤。
ルビーの赤さはもうすでになく、ガーネット色と表現できるでしょうか。

ノーズ: とても洗練された、ニューワールド(アメリカ、オーストラリアなど)のカベルネの香りです。
オーストラリアというよりも、カリフォルニアワインを思い出す香りでした。
香りは、カシス、タバコ(シガーに近いかも)、ピーマン、チョコレート、ミントなどの様々な香りを見つけることが出来、とても複雑味の高いワインでした。
力強い果実味だけでなく、果実以外の香りが加わり、すっきりと洗練された都会的な香りです。

パラット: 香りに比べ、酸味が高め。でもバランスがとてもよいので、酸味の高さは嫌味でない。
口の中に広がる果実味がすばらしく豊かなワインです。
豊かな果実味に、さまざまな香りの複雑味が加わり、とても心地よい気分にさせてくれます。
アルコール度数は13.5%。
程よい高さでよかったと思います。
タンニンはしっかりあるのですが、かなりもうこなれてきているようで、口当たりはマイルドです。
でも、若いときは、きっと上の歯茎がキシキシするようなタンニンを感じるくらい高かったのではないかと推測できます。
しっかりとした果実味+こなれたタンニン+酸味=バランスのよいワイン
クリスマスディナーに開けるのにピッタリのワインでした。

1/15/2008

キャンプで飲むワイン!


みなさま、おひさしぶりです。
そして、明けましておめでとうございます。
気がつけば、ブログの更新を怠ったまま年を越してしまいました…。
今年のアデレードの年越しは、大晦日が43度の灼熱日だったので、夜になっても気温が下がらず暑苦しい年越しだったのですよ。
グルネルグビーチ(Cityからトラムで20分)や市内を流れるトーレンス川では、カウントダウンの花火が上がり、普段は静かなアデレードでも、年越しは賑やかです。(まあ東京に比べたらたいしたことないけど…)
実は、29日から大晦日まで、2泊3日でキャンプへ行ってきました。
キャンプ地は、アデレードから車で2時間ほど南下したFleurieu半島の海岸線に位置する国立公園でした。
国立公園だけあって、超広大な敷地でした。
だって、公園の入り口から、キャンプ地まで13kmもあるんですよー。
キャンプ敷地までは、野生のカンガルーの群れや放牧された牛や羊が歓迎してくれるので、13kmの道のりもなかなか楽しかったですけどね。でも遠い…。
出発した29日の予想最高気温は36度、30日は39度、そして大晦日は43度の予想だったので、当然キャンプで飲むのはギンギンに冷やしたビールか白ワインでしょー!ってことで、この日用意していったワインは、白とロゼのみ。
当然のことながら、暑い直射日光を避けるため、木陰にテントやキッチンを広げ、ランチをしながらくつろぎ始めたら、なんと肌寒く感じるんです。
そうです、ここはたった1-2時間アデレードから南下しただけなんですけど、緯度が下がるから(?)いつも気温が低いところだったのです。
フリースのジャケットは、念のために用意していったのに、まさかのまさか夕方から羽織る羽目になってしまいました…。
とっぷりと日が暮れた頃(今はサマータイムなので9時頃)には、長袖+フリース+ジーンズ+ブーツでも寒いじゃないですかー。
確実に、気温は15度を下回っていたはずです。
でも、40度を見越して購入していったワインは、クーラーBoxの中でギンギンに冷えた白ワインとロゼのみ…。
だって、赤ワインは絶対に飲みたくないと思ったから用意していかなかっただもん…。
とりあえず、この日はまずはロゼを室温に避難させてから、飲むことにしました。
1日目の献立は、ステーキ、ソーセージと茹でた温野菜。
当然のことながら、キャンプなので安売り肉でしたが、やっぱりBBQで食べるステーキはおいしいですねー。
これで赤ワインがあったら言うことないのにな~という感じでした。
2泊もしているのなら、翌日に赤ワインを買いに行けばいいじゃないか!と思いますよね。
でも公園の出口まで13km車を走らせて、そこから一番近い酒屋はいったいどこなんだー?って感じなので、2日目はおとなしくシャルドネを飲むことにしました。
2日目は、30度近くまで気温が上がり(アデレードはこの日は39度です!)、夜も1日目に比べるとやや暖かかったので、シャルドネをおいしく楽しむことができました。
やや暖かいっていっても、16-17度って感じなので、当然フリースは手放せませんけど…。
2日目の献立は、土鍋ご飯です!
これ、BBQに行く機会がある人は必見ですよ。超おススメです!
チャイナタウンで購入した土鍋(本当に土から作っている鍋。土鍋と呼んでいるステンレス鍋ではありません)で、まずは普通にご飯を炊き始めます。
ある程度炊けてきたところで、ここで初めて具を投入します。
日本では、ご飯を炊いている時は、蓋は絶対にとってはいけないというのが鉄則ですが、中華式にはこのような作り方なようなので、私は中華式で作ってます。
キャンプらしく、この日の土鍋飯のメイン具材に選んだものは、ハム缶!
あの、ハワイや沖縄で有名なスパムです。
ハム缶って、普段あまり食べる機会なかったのですが、なかなか塩気がきいていて具にするには簡単で便利です。
小さく切ったハム、マッシュルーム、ねぎ、インゲン等を入れ、調味料を入れようとしたところで、ある重大なことに気がつきました。
しょうゆを忘れた…。
本来なら、しょうゆを上から垂らしかけて、具に火が通ってご飯も炊ければ出来あがりです。
土鍋の底にできたおこげに、チラッとしょうゆをかけて食べると、またこれがおいしいんですよー。
でも、この日はしょうゆがないので、バターと塩こしょうで挑戦してみました。
これが抜群においしい!ハムとの相性も最高です。
ちょうど、ポップコーンを想像させる味なんです。
バターのコクと、塩気、こしょうのスパイシーさ、おこげの香ばしさが、後を引く味に仕上がりました。
当然、この日のために用意してあったシャルドネとの相性もバッチリで、2日目の夕飯も楽しく過ぎて行きました。
BBQでもおいしーいワインを飲みたい!というのが本音ですが、1000円クラスのお手ごろワインで十分に楽しめますよ。
アウトドアという空間が、なんでもおいしくしてくれるような気がします。
ちなみに、今回のキャンプで空けたワインは、白・ロゼともにジェイコブスクリークの$10程度のものでした。
夕食後は、ワインと共に、生まれて初めて見る満天の星空を楽しみました。
本当にすごいんですからー。
天の川は、私の家からも薄っすらとは見たことがあったのですが、あそこまでクッキリとした星の川を見たのは初めてです。
すっかりキャンプにはまってしまいました!!!
ps:写真は野生のカンガルーです。早朝と夕方に、遊びに来てくれました。