バロッサヴィンテージフェスティバル
4月の中旬の9日間、オーストラリアで一番有名なワイン産地、バロッサのヴィンテージフェスティバルが開かれました。(写真は後日UPします!)
秋だというのに、比較的ポカポカ陽気で、天気もよかったので、ピクニック気分で出かけました。
恒例のヴィンテージフェスティバルロングランチ(11時に始まって19時までの長~いランチ)や、パレード、収穫祭らしく、伝統的な葡萄の足ふみ体験など、さまざまな催し物が、9日間に渡って開かれました。
私は、格式高いYalumbaヤルンバワイナリーに訪れてみました。
「シャトー」と呼ぶにふさわしい、大きな歴史的建造物を中心に、敷地内は大きな庭園が作られていました。
広々とした芝生の中庭は、多くの人がワイン片手にくつろいでもまだスペースがあるほどゆったりとしていて、さらにシークレットガーデン(秘密の花園)までありました。
背の高い植木の塀に囲まれたシークレットガーデンは、一見、入り口はありません。
分厚い植木の壁に遮断されていて、中に何があるのかすらまったく見えないのです。
ではなぜシークレットガーデンを見つけたか。
それは、よーく見ると、子供がやっと通れるくらいの小さな門があって、子供たちがそこから出入りしていたのです。
あまりに小さなドアなので、大人たちは素通りしていましたが、体の小さな私は、子供たちに混じって中に入ってみました。
中は、きちんと整備された、すばらしいイングリッシュガーデンが広がっていました。
シークレットガーデンのあるワイナリーって、なんだか素敵だと思いませんか?
ヤルンバは、大手のワイナリーで、手ごろな値段のワインから、プレミアムワインまで幅広いプライスレンジを用意してあります。
フェスティバルでは、お手ごろな価格なワインのみの販売でしたが、やっぱり青空の下で飲むワインはおいしいですねー。
私はグラスワインでリザーブシラーズを$8で購入しました。
ギュギュと凝縮されたプラムやブルーベリーの果実に、スパイスが加わり、ミディアムフルボディのバランスのよいワインでした。
ワインにあわせる食べ物も、屋台で販売されていたのですが、バロッサの地元料理が多く、なかなか面白かったですよ。
もともと、バロッサは、ドイツ系移民が住み着いた場所ということもあり、ドイツの影響を受けた食材や料理もたくさんありました。
アデレードとバロッサは、車でたった1-1.5時間しか離れていないのに、ずいぶんと異なる食文化を持っているなーっというのが私の印象でした。
伝統的なソーセージ、最高においしい石釜焼きパン、ドイツ風のビーフパイ、チーズなどなど、シンプルだけどおいしいもののオンパレードでした。
しかも、値段がどれも3-6ドル程度と、とてもリーズナブルなのもうれしかったです。
その中で、おもしろいものをひとつ紹介したいと思います。
シラーズの葡萄を使って作ったデザート、「Rote Grutze」(発音的にはロタ グリッザーかな?)です。
これは、バロッサに伝わる伝統的デザートで、もともとは、やはりドイツ発祥のものです。
本場ドイツでは、ベリー類を使って作られるようですが、バロッサに住み着いたドイツ移民が作り出した方法は、ふんだんにあるワイン用の葡萄を使って作る方法です。
バロッサの伝統的には、シラーズまたはマタロ(ムールヴェルド)を使って作られます。
そう、つまりフルボディワイン用のワインでタンニン(渋み)が多い品種が好まれているようです。
ワインを作るように、葡萄を皮付きのままジュースにし、そこにシナモンなどのスパイスを加え、さらにSago(つまりタピオカですね)を加えて煮詰めて作ったゼリー?餅?のようなドローっ、モチーっとしたデザートです。
そこにクリームを添えて食べるのですが、これがなかなかおいしいんですよ。
皮付きの葡萄から作られたジュースで作っているので、ワインのように奥深いジュースの凝縮味が感じられます。
出来合いの葡萄ジュースではこのコクと深みは出ないとのことでした。
ワイン産地ならではのデザートですね。
これは、アデレードでも見つからない、フェスティバル(収穫祭)の時だけに振舞われる、バロッサの伝統的デザートです。
バロッサバレーは、アデレードの一部のような感覚でいましたが、独自の文化が根付いているのだなと気づかされたバロッサ訪問でした。
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