3/21/2007

ワイン批評家の影響度


オージーは"Made in Australia"という言葉が大好きです。
とにかく何から何までオーストラリア産にこだわっていて、オーストラリア産に命を掛けている(?)"Made in Australia"品のみを扱うスーパーマーケットが、
シドニー近郊にオープンしたというニュースが先日TVで紹介されていました。
このスーパーは、オーストラリア企業商品専門店という意味だけではなく、
本当にオーストラリアの大地で作られたものだけが店頭にならぶらしいのです。
たとえば、オーストラリアのメジャーポテトチップスメーカーは、工場が中国にあるため、その時点で"Made in China"になるからアウト!といった具合です。
当然、そんなオージーたちのの選ぶワインは、オーストラリアワイン!
というのは言うまでもありません。
ロバート・パーカー氏Robert M. Parker, Jr.は世界でもっとも影響力のあるワイン批評家といわれているアメリカ人です。
世界のワインマーケットは彼の点数ひとつで動くといっても過言ではありません。
パーカーは、オーストラリアワインマーケットにとっても大きな影響力を及ぼす人物ということには
変わらないのですが、オーストラリアには、パーカー以上に影響力を持つ"Made in Australia"な人物がいるのです。
その人物こそ、 ジェイムズ・ハリデイ氏James Hallidayです。
先日、ワインショップでおもしろい出来事がありました。
その日はめずらしくVIC(ヴィクトリア州)産Heathcote Estateのワインを探していました。
ここの2004年シラーズが、つい最近アメリカのワイン雑誌Wine Spectatorで高い評価受けていたので、2004年モノを探していました。
しかし棚にあるのは2003ばかり…。
きっと2004年は2003年のストックがなくなりしだい出てくるのだろうと思い、後日店に戻ってみるとやはり2003年ばかりが店頭に並んではありませんか…。
確か2003年もアメリカでの評価は決して低いものではなかったし、Wine Spectatorで毎年なかなかの評価を受けているワイナリーなのになぜだろう…。
不思議に思い店員に尋ねたところ、2004年は完売したとの回答が帰ってきたではありませんか。
理由を聞いてみて納得させられました。
Heathcote Estate 2004 Shirazを、ジェイムズ・ハリディ氏が2006年度おすすめ100選に選んだことが理由だというではありませんか。
アメリカ人によって評価されたオーストラリアワインではなく、
オーストラリア人によって評価されたオーストラリアワインになってこそ、
オーストラリア人にとって真の"Made in Australia"ワインということなのかもしれない、
と気づかされた瞬間でした。

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