NZワイン紀行 -Waipara編-
こんにちは。
今日から数回にわたり、Wine Girlが先日訪れた「ニュージーランド」のワインについてお話していきたいと思います。
ニュージーランドは、オーストラリアの南東に位置する島国です。
オーストラリアの南東ということは、南半球であることを考えると、気候は当然涼しいということになります。
しかも、私が訪れた7-8月は、南半球は冬のため、涼しいどころか真冬の寒さでした。
ニュージーランドワインというと、白はソーヴィニオンブラン、赤はピノノワールが有名でしょう。
どちらも、涼しい気候を好む葡萄ですね。
そのことからいっても、ニュージーランドという国が、年間を通して冷涼気候の土地であるということが、お分かりいただけるかと思います。
国は、北島と南島から構成されていて、経済の首都オークランドは北島にあります。
私が今回訪れたのは、ニュージーランド第二の都市である南島のクライストチャーチと、スキーリゾートで有名なクィーンズタウンでした。
今日は、クライストチャーチ近郊のワイン産地の一つであるWaipara ワイパラをご紹介したいと思います。
ワイパラ地区は、ニュージーランドの中でも、比較的新しいワイン産地です。
クライストチャーチから、車で30-40分と近いのですが、まだワインツーリズムがあまり整っていなく、ワイパラの地図を手に入れるのも容易ではありませんでした。
クライストチャーチ市内では、結局ワイパラの地図を手に入れることが出来なかったため、オーストラリアで定期購読していたワイン雑誌の「Waipara特集」がすべてでした。
結果的には、現地ワイナリーで地図を手に入れましたけど、まあ、なんという情報の少なさ…。
しかも、冬の間はワイナリーのテイスティングルームを閉めているところも数多かったんです。
ワイナリーに、イチイチ電話で確認してから行くといった感じです。
はじめは、不便に感じましたが、まだまだ発展途上のワインツーリズムということは、商業化された感があまりなくて、一つ一つのワインに愛情を注げるくらい小さなワイナリーが多く、その点はすごくうれしかったです。
今回ワイパラを訪れたのには、ある目的がありました。
それは、Pegasus Bay ペガサスベイというワイナリーで、最高級ピノノワールを飲むということでした。
ペガサスベイは、ニュージーランドの中でも、トップクラスのとても有名なワイナリーです。
何がすごいって、彼らのワイン造りのポリシーには妥協という文字はありません。
ペガサスベイの作り出すリザーブクラスのワインは、本当によい葡萄が収穫できた年しか生産されないのです。
商売という目で見た場合、どのよう生計をなりたてているのか気になりますが、ワイン造りは、アーティスティックな職業なのでしょう。
「納得できるワインのみを造る」
これが彼らのポリシーなのです。
今回のお目当ては、その葡萄のよい年だけに造られるピノノワールの、"PRIMA DONNA" プリマドンナ(=オペラの主演女優)でした。
名前もすごく素敵でしょ?
ちなみに、メルロー/マルベックのブレンドは、"MAESTRO" マエストロ(=名指揮者・匠)という名前でした。
上の写真は、ペガサスベイのワイナリーレストランにあった一風変わったシャンデリアです。
ワインの空き瓶をもとにつくられたものなんです。
今回、PRIMA DONNAは、レストランでゆっくりと味わったのですが、これは目からうろこが落ちるおいしさでした。
私は、どちらかというと、ピノよりもシラーズとかカベルネとかのフルボディワインが好みなので、ピノはほとんど飲まないのですが、まあニュージーランドに来たということと、憧れのペガサスベイに来たということで、ピノを飲んでみました。
通常、ニューワールドのピノノワールの特徴は、ストロベリーキャンディーのようなかわいらしい味で、色も味も軽めのワインが多いものです。
ワイパラの他のワイナリーで飲んだピノノワールも、例外なく同じような味がしました。
しかし、PRIMA DONNAは、他のピノにはない存在感を持っていました。
ピノの割には、比較的ボディはしっかりしていて、果実味もギューッと凝縮されています。ストロベリーのようなピノらしい香りもするのですが、すみれの花の香りやスパイス類も含み、複雑味の高い味でした。
ボディは思っていたよりもあるとはいっても、やはりピノです。
すっごくスムースで、エレガントなんですよ。
ピノは赤ワインの女王と言われますが、まさにそんな貫禄でした。
いやー、いままでピノは避けて通ってきていましたが、このワインが私の目のうろこを完全に取り去ってくれました。
ニュージーランドワイン紀行は、順調なスタートをきりました。
次回は、このワイパラで出会った新しいワインのスタイルをお届けしたいと思います。
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